KUMEC PowerPointテンプレートデザインの解説 (+α)

2024/10/20 AITuber Kit Hey Gen 部員宛

KUMEC PowerPointテンプレートデザインの解説

KUMECの活動報告会で使用するPowerPointのテンプレートデザインについて、スライドマスターの使い方やデザインのカスタマイズ方法を解説します。この記事では、テンプレートを編集する基本的なステップを中心に説明していきます。また、説明の動画をAItuber Kitを使って作成しましたので、記事の補助としてご覧ください。

「モンティ・ホール問題証明」スライド閲覧

スライドマスターの基本的な使い方

1. スライドマスターの表示

スライドデザインの編集は、スライドマスターで行います。まず、PowerPointの上部にある「表示」タブをクリックし、「スライドマスター」を選択してください。

2. スライドマスターの構成

スライドマスターには、全体に影響を与える「マスタースライド」(赤枠)と、個別スライドのレイアウトを設定する「レイアウトスライド」(オレンジ枠)があります。マスタースライドに配置したデザインは、すべてのレイアウトスライドに反映されるため、マスタースライドでは基本的に空白のデザインにしています。個別のスライドデザインはレイアウトスライドで設定します。

新しいレイアウトを追加するには、上部にある「レイアウトを挿入」ボタンをクリックし、必要なデザインを追加してください。編集が完了したら「マスター表示を閉じる」ボタンで通常の編集画面に戻ります。

スライドテンプレートのポイント

1. レイアウトスライドの構成

KUMECのテンプレートでは、以下の要素を配置しています。

  • タイトルプレースホルダー:スライドの主題を簡潔に表現します。
  • メッセージボックス:スライドの主なメッセージを伝える場所です。
  • フッタープレースホルダー:補足情報や参照を記載します。

これらの要素はプレゼンテーションに応じてカスタマイズできます。たとえば、プログラミング学習のプレゼン用に「説明」「構文」「タスク」といったヘッダーを使用していますが、他の章立てにも適宜変更可能です。

2. プレースホルダーの利用

デザインに文字や画像を挿入する場合、プレースホルダーを使うことをお勧めします。プレースホルダーは、上部のアイコンから選択可能で、文字や画像、グラフなどのプレースホルダーを配置できます。文字だけのプレースホルダーを使用すると、統一感のあるデザインが作りやすくなります。

配色とフォントの設定

KUMECのテンプレートでは、視認性の高い青色の配色を使用し、フォントには日本語対応のNoto Sans JPを選択しています。配色やフォントは自由にカスタマイズできますが、スライドマスターでこれらを統一することで、全体にまとまりのあるデザインが仕上がります。

まとめ

今回のテンプレートは汎用性を持たせたつもりですが、よりよいデザインがあれば、適宜変更してください。また各プレゼンの目的に応じて適宜カスタマイズしてください。デザインの統一感やメッセージ性を強調するために、スライドマスターを活用したテンプレート編集は非常に有効です。

スライドデザインのより詳細な手順は、動画でも説明していますので、ぜひご覧ください。動画はAItuber Kitを使って作成し、視覚的に理解しやすい内容になっています。

AITuber Kitについて

AITuber Kitの概要と使用感

AITuber Kitは、AIキャラクターとリアルタイムで対話や配信ができる開発キットです。このキットはReactとTypeScriptで構築され、pixiv社のChatVRMを基に作られています。これにより、ユーザーは自分好みのAIキャラクターをカスタマイズし、会話や配信を楽しめます。

AItuber Kit

AITuber Kitの主な機能

1. AIキャラクターとの対話

AITuber Kitでは、ユーザーはAIキャラクターとリアルタイムで会話することができます。AIキャラクターはVRM形式のモデルを使用し、個々のキャラクターをカスタマイズ可能です。加えて、選択できるLLM(大規模言語モデル)の多様性も大きな特徴です。

LLMの選択肢:

  • OpenAI: ChatGPTのように高度な対話能力を持つモデルを提供します。豊富な知識と自然な応答が得られるため、AIキャラクターとの会話がよりスムーズになります。
  • Anthropic (Claude): 高度な倫理基準に基づいた安全性の高いAIモデルを提供し、柔軟でインタラクティブな対話が可能です。
  • Google Gemini: Googleの最新のAI技術で、マルチモーダルな対話を実現します。
  • Dify: ローカルやクラウド上でAIモデルをホストし、自由にモデルをトレーニングできるプラットフォームです。AITuber KitでもDifyを活用して独自のAIキャラクターを設定することが可能です。

これらのLLMを組み合わせることで、ユーザーのニーズに合わせた柔軟な対話が実現します。 LLM

2. AITuber配信

YouTubeや他のプラットフォームでのライブ配信もサポートされています。配信中、視聴者のコメントにリアルタイムで反応するAIキャラクターを通じて、インタラクティブな配信が可能です。この機能は、YouTube APIキーと配信IDを設定することで簡単に使用できます。

3. 外部連携モード

PythonなどのサーバーアプリケーションとWebSocketを通じて外部データと連携する機能も備わっています。これにより、外部データを利用した高度なインタラクションや、AIキャラクターの応答をカスタマイズすることが可能です。

AITuber Kitの使い方

1. 環境の準備

まず、Node.jsが必要です。公式サイトからインストール後、以下のコマンドでリポジトリをクローンし、アプリを実行します。

git clone https://github.com/tegnike/aituber-kit.git
cd aituber-kit
npm install
npm run dev

ブラウザで http://localhost:3000 にアクセスすると、AITuber Kitの画面が表示されます。

2. AIキャラクター設定

  • LLMの選択: OpenAI, Anthropic, Google Gemini, Difyなどから選び、APIキーを設定します。各LLMの違いを考慮し、目的に応じて適切なモデルを選択できます。
  • TTS(テキスト音声合成)の設定: 音声合成も簡単に設定できます。代表的なTTSサービスには、以下の選択肢があります。

TTSの選択肢:

  • VOICEVOX: 高品質な日本語音声合成が可能で、使いやすい環境を提供します。ローカルAPIもサポートされているため、オフライン環境でも利用可能です。
  • Google Cloud Text-to-Speech: クラウドベースの音声合成サービスで、複数言語に対応。幅広い選択肢を提供し、特定の声質や言語を選ぶことができます。
  • Amazon Polly: 多言語対応の音声合成サービスで、リアルな音声生成が可能です。

これらのTTSを使うことで、AIキャラクターに自然な音声で応答させることができます。例えば、VOICEVOXは日本語音声に適しており、声優を選ぶような感覚でキャラクターに最適な声を選べます。

3. キャラクターのカスタマイズ

VRMモデルを使用して、自分好みのAIキャラクターを作成できます。VRoid StudioなどのツールでVRM形式のモデルをエクスポートし、AITuber Kitに導入可能です。また、システムプロンプトを使ってキャラクターの性格や知識を設定し、応答をカスタマイズできます。

4. 配信設定

YouTube APIキーと配信IDを取得したら、AITuber Kit内で設定を行います。これにより、YouTubeライブ配信中にAIキャラクターが視聴者のコメントに自動的に応答します。コメントが自動的に取得され、インタラクティブな配信が可能です。

実際の使用感

今回、私は主にスライド機能を使用しましたが、LLM自体は使用していません。しかし、AIキャラクターに質問することも可能であり、対話の場面が広がるでしょう。使用したキャラクターはデフォルトのVRMモデルで、スライドはMarpを使って記述し、原稿はJSON形式で作成しています。

LLMを使えば、スライドの内容に関する質問にも対応可能です。また、今回はYouTubeのコメントを拾う機能を使用していませんが、ライブ配信の際には有効に活用できるでしょう。

VOICEVOXの小夜を使って音声を再生しました。ローカルAPIを用いているため、バックグラウンドで音声処理が行われるのは便利ですが、動画の撮影にAGC Recというツールを使っていることもあり、説明動画ではカクつく場面がありました。

LLMには無料で使用できるGemini APIを使い、スライド発表の自動化が効率的に行える点が非常に優れています。全体的に、AITuber Kitは高度なカスタマイズができ、様々な場面で応用可能な強力なツールです。

Hey Genについて

今回は、Hey GenというAIアバタービデオ生成ツールを使って、KUMEC PowerPointテンプレートに関する説明動画を作成しました。この記事では、Hey Genの機能や活用方法、また実際に使用してみた感想について詳しく解説します。Hey Genは、台本をもとにアバターが自動で動画を生成するため、ビデオ編集に不慣れな方でも簡単にプロフェッショナルな動画を作成することができます。

Hey Genとは?

Hey Genは、AI技術を用いて、アバターを活用したビデオコンテンツを作成できるツールです。特にビジネスプレゼンテーションやマーケティング、教育分野での利用が期待されています。ユーザーは台本を入力するだけで、選択したアバターがその内容を自然な音声で話す動画を自動で生成します。また、テキストからビデオを作成する過程はシンプルで、専門的なビデオ編集の知識がなくても、直感的な操作で高品質な動画が作成可能です。

Hey Genの主な機能

Hey Genは、ユーザーが必要とする様々なビデオ作成ニーズに応じて、複数の強力な機能を提供しています。以下に、主な機能を紹介します。

  • アバター動画生成: 事前に用意された台本をもとに、アバターが話すビデオを作成します。ユーザーは、複数のアバターや声を選択でき、視覚的に魅力的でプロフェッショナルな印象を与えるビデオコンテンツを生成することが可能です。この機能により、教育用コンテンツ、製品説明ビデオ、ビジネスプレゼンテーションなど、幅広い用途に対応しています。
  • インタラクティブアバター: Hey Genは、対話型アバターも提供しており、これにより視聴者とリアルタイムでインタラクションを持つビデオが作成可能です。チャットボックスや質問機能を活用することで、視聴者からの質問にアバターが応答する仕組みを組み込むことができます。これにより、カスタマーサポートやオンライン学習での双方向コミュニケーションを強化できます。
  • カスタマイズ可能なアバター: Hey Genでは、ユーザーがアバターの外観や声を自由にカスタマイズできる機能も備えています。アバターのデザインをブランドイメージに合わせたり、声を多言語に対応させたりと、細部までカスタマイズが可能です。これにより、よりパーソナライズされた動画コンテンツを作成できます。
  • マルチプラットフォーム対応: Hey Genで作成した動画は、YouTubeやSNSなど、さまざまなプラットフォームに簡単にアップロードできるため、ビジネスや個人利用の両方に適しています。さらに、オンライン会議やセミナーでのプレゼンテーションにも活用でき、視覚的にもインパクトのあるビデオを瞬時に配信することができます。

Hey Genの活用法

Hey Genは、さまざまなシーンで活用できる多機能なビデオ生成ツールです。特に、以下のようなシチュエーションでその効果が発揮されます。

1. ビジネスプレゼンテーション

ビジネスの場面では、わかりやすく、かつインパクトのあるプレゼンテーションが求められます。Hey Genを使うことで、アバターが会社の製品やサービスについてわかりやすく説明するビデオを短時間で作成できます。アバターを使用することで、視覚的なインパクトを与えつつ、情報を効果的に伝えることができるため、商品説明や事業計画のプレゼンにも最適です。

2. 教育コンテンツ

教育の分野でも、Hey Genは大いに活用できます。教科書の内容や講義の要点をアバターが説明する形式で動画を作成し、生徒や学生に視覚的にわかりやすい教育コンテンツを提供することができます。特に、オンライン教育では、アバターを使った授業や課題説明が、生徒の理解度を向上させる助けとなります。また、テキストだけでなくビデオを使うことで、視覚・聴覚を通じて記憶に残りやすくなり、学習効果を高めることができます。

3. マーケティング・プロモーション

マーケティングにおいても、Hey Genは効果的なツールです。製品やサービスのプロモーションビデオを、アバターを使って作成することで、視覚的に魅力のあるコンテンツを短時間で生み出せます。顧客とのインタラクションも容易になり、SNSやWebサイトにアップロードすることで、ターゲット層に強い印象を与えることが可能です。また、複数のアバターや声を使い分けることで、異なるマーケットに向けたカスタマイズも簡単に行えます。

Hey Genを実際に使用してみた感想

今回、KUMEC PowerPointテンプレートの説明動画をHey Genで作成しました。台本を入力するだけで、アバターが自動的に台本を読み上げる動画を生成してくれるため、非常にスムーズに作業が進みました。これまでビデオ編集に時間がかかっていたのに対し、Hey Genを使用することで、短時間でプロフェッショナルな動画を作成できました。

特に、ビデオ編集に慣れていない方や、忙しいスケジュールの中で効率的にビデオコンテンツを作りたい方にとって、Hey Genは非常に便利です。また、インタラクティブなアバター機能も魅力的で、視聴者とリアルタイムでやり取りできる可能性が広がります。教育分野やビジネスプレゼンテーション、さらにはマーケティングプロモーションなど、多くの場面で活用できる点が非常に印象的でした。

今回の動画では、視覚的な要素を強化するためにHey Genのアバターを使用しましたが、動画自体もスムーズに再生され、内容をわかりやすく伝えることができました。操作はシンプルでありながらも、ビデオのクオリティが高いため、今後も継続的に利用したいと考えています。