活動紹介#1 KUME-Con
2024/01/21 KUME-Con 活動報告
活動紹介#1 KUME-Con
KUME-Conとは?
KUMECは「プログラミングを使って、生命科学を研究する学生コミュニティー」です。この活動の一環として、われわれKUMECはKUME-Conというコンテストを開催してきました。
このコンテストは、プログラミング初学者から経験者まで幅広い層をターゲットとして、生命科学、中でも医学の様々な分野にどの様にしてプログラミングが役立っているかを学んでいくためのものです。研究活動でよく使われる言語であるPythonの基礎的な事項を学びつつ、塩基配列の決定や感染症検査の手法についてDeepに掘り下げていきます!本稿では、これまで開催されたKUME-Conをご紹介させていただこうと思います!
活動履歴
1.Python基礎と遺伝子変異について
記念すべき第1回目は「遺伝子変異」をテーマにしたPython基礎の勉強会です!遺伝子変異について簡単に復習しつつ、for文やif文などPythonの基本的な文法について学びました。発展的なテーマとして、点突然変異以外にも挿入や欠失がある場合の配列決定に関するアルゴリズムについて議論しました。遺伝子変異という一つのトピックで、Pythonの基本的な文法から始まり、動的計画法を用いた発展的なアルゴリズムまで学習しました。
ここで扱った資料は、TBjusticeのレポジトリに公開されています。ノートブック形式で非常に明快に説明されています。興味のある方はぜひ一読ください!発展的なアルゴリズムについて紹介しているレポジトリもあります。こちらもぜひご覧ください!
2.Pythonによるデータ可視化と感染症検査の評価について
第2回目のテーマは「感染症検査法」についてです。基礎医学であれ臨床であれ、医学はデータ解析と切っても切り離せない関係にあります。今回は、Oni-Bacteriaという架空の微生物による感染症を相手取って、疫学のいろはを学びました。Pythonには強力なデータ解析ツールがあり、その存在がPythonを研究に特化したプログラミング言語たらしめていると言えます。今回の勉強会では、エクセルのようなテーブル形式のデータを扱うPythonライブラリPandas、データ可視化ライブラリMatplotLibの基本的事項について学びつつ、データ解析においてPythonがいかに強力なプログラミング言語になり得るかを身をもって学びました。今回の勉強会で作成されたFigureを一つお示しします。このような美しいFigureが作成できるのもPythonの強みですね。
第2回目の資料はniinii-KOのレポジトリにて公開されています。データ解析の基本事項について学べることも魅力の一つですが、細部まで意匠の凝らされたOni-Bacteriaを取り巻く世界観にも一読の価値ありです。
これから
このようにして、「生命科学にどのようにしてプログラミングが使われているか」を探求してきました。「温故知新」という四字熟語がありますが、プログラミングの基本を学びつつ現代の医学を支えるテクノロジーがどのようにして構築されてきたかを紐解いていくことで、全く新しい成果を生み出すことが出来るのではないか、と我々は信じています!
今後の方向性の一つとしては、皆の学習内容を蓄積していき書籍という形で出版することを考えています。京大では毎年11月にNFという文化祭がありますが、そう遠くない未来に我々の書籍が同人誌という形で出現するかもしれません!
これからのKUME-Conの発展に乞うご期待です。